猫というのは病気を隠す生き物だそうです。猫は本当に具合が悪くなるまで不調を表に出さないようです。ですので、異常に気が付いた時には症状は進行しており、手遅れになってしまうといったケースも多いようです。
猫の不調のサインとして気をつけたいのは「よだれ」です。猫はよだれをあまり垂らすことはありません。もし突然よだれを垂らすようになったとしたら、何らかの病気のサインかもしれません。
よだれを垂らす原因となる病気の一つとして腎結石があります。腎結石というのは人間だけでなく、猫でもかかる病気です。もし、愛猫のロシアンブルーがよだれを垂らしていたら腎結石かもしれません。今回はよだれと腎結石の関係について紹介させていただきます。
腎結石について
人間にとっても腎結石というのは身近な病気で、一生涯のうちに100人中4人が一度は尿路結石になるといわれています。また、尿路結石の歴史は古く、約7000年前の古代エジプトのミイラからもは見つかっています。
腎結石というのは腎臓内の腎盂と呼ばれる部分に石が出来てしまう病気です。腎臓は体の中でも特に重要な器官で、体の中の老廃物を体外に排出してくれる働きをしています。腎臓に石が出来てしまうと、場合によっては命に関わるようなこともあります。
ロシアンブル-が腎結石の場合の症状
腎結石は石が小さいものである場合には目立った症状は表れませんが、大きくなると様々な症状が出てきます。主な症状としては以下のようなものがあります。
- 血尿
- 腹痛
- 下痢
- 食欲不振
- 腎不全の症状
- よだれを垂らす
腎臓内の石が大きい場合では腎臓の機能障害を引き起こしてしまうこともあり、急性の腎不全を発症してしまうケースもあります。急性腎不全を発症してしまうと食欲不振や嘔吐、下痢などの症状が見られ、高窒素血症や尿毒症などを発症し、最悪の場合は死に至る可能性があります。
ロシアンブル-が腎結石になる原因
腎臓に石が出来てしまう原因は様々ですが、中高齢期のロシアンブル-に特に発生しやすい病気です。腎結石が出来てしまう原因としては以下のようなものがあります。
尿路感染症
尿が通る尿路に細菌が感染してしまうと、尿路から表皮が剥がれ落ちてしまい、結石の核になってしまう場合があります。同時に尿がアルカリ性になってしまい、結石が出来やすくなってしまいます。
遺伝
短毛種での腎結石の発症率が長毛種に比べて倍近く高いという報告があるようで、遺伝による影響もあるようです。ヒマラヤンやスコティッシュフォールド、アメリカンショートヘアなどは結石を発症しやすいようです。
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尿の酸塩基平衡
食事の栄養バランスが偏ってしまうことで、尿がアルカリ性や酸性になると結石が出来やすくなります。尿がアルカリ性になるとストルバイト、リン酸カルシウムなどを主成分とする石が形成されます。
酸性の尿になってしまうとシュウ酸カルシウム、尿酸塩、シスチン、キサンチンなどを主成分とする石が形成されます。猫も食事による栄養バランスが偏ると様々な病気のリスクが出てきます。
ロシアンブル-が腎結石の場合の治療方法
腎臓内に石を見つけた場合は、ロシアンブル-が無症状であっても治療を行うことが大切です。腎臓内の石が原因で尿管結石を発症してしまう危険性もあります。腎結石の治療方法としては以下のようなものがあります。
体外衝撃波結石破砕術
腎臓内にできてしまった石を体の外から超音波を当てて石を砕いていく方法です。この方法は安全性も高く、猫に負担が小さいため最も一般的な方法です。しかし、ロシアンブル-は尿路が狭く、砕かれた石が尿管に詰まる可能性もあるので、推奨しない獣医師もいます。
手術療法
外科的手術によって腎臓内の石を取り除きます。閉塞を伴ってしまっていたり、超音波で砕くことができないような場合には、腎臓を切り開いて中に溜まった石を取り出します。この方法は猫に負担が大きくなってしまい、高齢のロシアンブル-では体力がなく手術が行えない場合もあります。
投薬治療
尿路感染症を引き起こしてしまっている場合には抗生物質の投与がされます。
食事療法
日々の食事の栄養バランスが偏っていることも腎結石の原因となってしまうので、バランスのとれた食事を与えるようにします。尿が極端にアルカリ性や酸性になっている場合に、その傾きを改善していきます。
ロシアンブル-が腎結石にならないための予防方法
愛猫のロシアンブル-が腎結石になるのを予防するためには、日々の食事の栄養バランスを考えてあげる必要があります。尿が極端なアルカリ性や酸性にならないようにしてあげましょう。また、結石の構成成分を少なくした食事を与えることも大切です。
また定期検査を行うことも腎結石を防ぐためには重要です。尿結石ができたことのあるロシアンブル-は再発する可能性もあるので、尿検査を定期的に行うことで予防することができます。
6.まとめ
人間と同じように猫も腎結石を発症してしまう場合があり、発見が遅れてしまうと腎不全を引き起こしてしまい、最悪の場合は死に至る可能性があります。日頃から愛猫の健康チェックをしてあげることが大切です。
もし、愛猫のロシアンブルーがよだれを突然垂らすようになったとしたら腎結石である可能性があります。早期発見・早期治療が重要ですので、異変があれば動物病院で診てもらうようにしましょう。
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